久米靖
2021.08.12
不滅の名作アーカイブ・海外ドラマ編① 『ダウントン・アビー』(2010年)
みなさん、おはようございます!
Cast Power Next所属の久米靖です。
今日8月12日は、第一次世界大戦でイギリスがオーストリアに宣戦布告をした日。
1914年のことです。
この第一次世界大戦前後の時代を舞台にした英国の大ヒットTVドラマが、『ダウントン・アビー』。
近代化へ向けて動き始めた20世紀初頭、英国の郊外にたたずむ大邸宅「ダウントン・アビー」で暮らす貴族・グランサム伯爵一家とその使用人たちの1912年~1925年までを描く壮大なドラマです。
2010年~2015年まで放映され、エミー賞10部門、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞など華麗なる受賞歴を誇り、2011年には「最も評価の高いテレビドラマ」としてギネスブックにも認定された世界的大ヒットシリーズ。
物語は1912年、タイタニック号の沈没事故の報が伯爵家にもたらされるところから幕を開けます。
そこから始まる相続問題をめぐる上流社会の愛憎渦巻く人間関係、そして厳密な階級制の社会の縮図とも言うべき邸宅の内情も、上のフロアの貴族・下のフロアの使用人という形で丁寧に描かれています。
貴族の一家だけでなく、使用人たちの生き方や考え方をしっかり描いているのが従来にはない大きなポイント。
物語の時代は第一次世界大戦前後。
押し寄せる時代の変化の波や、家族の間に起こる様々な問題・試練に対し、伯爵の家族と使用人たちは階級差という壁がありながらも互いに協力し、確かな人間力で乗り越えていきます。
アクションシーンがあるわけでもなく、ミステリーの要素も少なく、重厚なストーリーが淡々と進みます。
それでも全く飽きることなく話に引き込まれるのは、とにかく脚本が素晴らしいから。
軽妙で知的な会話のやり取りはお手本になることも多く、「なるほど、そう言われたらこう切り返せばいいのか!」と納得することしきり。
多彩な登場人物たちの性格づけも緻密になされていて、話が進むにつれてどんどん共感するようになりました。
また、舞台となる大邸宅には実在の古城でのロケが含まれているほか、時代設定に忠実に再現された豪華な衣装や調度品といった美術セットが作り出す重厚感のある映像美も圧巻です。
全6シーズンで55話。
シーズン5・6はほとんど一気に観て夜更かしをしてしまいましたが、観終わった後は「とても良いものを観た」という幸福な充足感に包まれました。
また海外に行けるようになったらロケ地の「ハイクレア城」を訪れてみたいです。
※添付画像はフリー素材です。
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