久米靖

2021.09.08

美術展探訪⑧ 『巨大映像で迫る五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─』

みなさん、おはようございます!
Cast Power Next所属の久米靖です。

『巨大映像で迫る五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─』を観に行きました。

日本美術史を飾った5人の巨匠の代表作などを超細密データ化し、巨大スクリーンに投影することで新しい映像体験を提供するデジタルアート展覧会です。

5人の巨匠とは、葛飾北斎、歌川広重、俵屋宗達、尾形光琳、伊藤若冲のこと。

高さ7メートル、幅45メートルという3面からなる大画面で、有名な絵画や浮世絵を堪能できるのです。

展覧会ではまず、最初に約20分間の解説映像を観ます。
それでみどころやポイントを把握して、次に
本編の巨大映像を観る、という流れになっているのです。

正直、観に行く前は「いくら大きいといっても、実物ではない映像をお金を払って観るのってどうなんだろう?」と思っていました。

しかし実際に観てみると、その価値は確かにありました!

単に絵を巨大にしただけでなく、絵の中の細かい部分をさらに何十倍にもクローズアップして見せてくれるのです。
ほんの一円玉くらいの小さな部分にも、巨匠たちの尋常ではないこだわりが見え、圧倒されました。

例えば、俵屋宗達の国宝「風神雷神図屛風」。
力強い大胆な描写の一方で、風神・雷神の髪の毛がさらさらした感じで描かれているのがよくわかります。

単に絵を見せるだけでなく、音楽効果音なども配されていて、まるで短編映画を観ているようでした。

圧倒的だったのは、作者不詳の「平家物語図屛風」。平家の栄枯盛衰が、躍動感に満ちながらも細かい筆致で描かれています。

映像の最後は、やはり葛飾北斎。
『冨嶽三十六景』のなかでもいちばん有名な作品「神奈川沖浪裏」です。
稲光と雷鳴の轟きとともに、荒れ狂う波の迫力を十分に味わうことができました。

巨匠たちは、まさか自分達の作品が未来にこんなに巨大化されて観られるなんて、夢にも思っていなかったでしょうね♪

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